孤独にならないやりとり「欲望の時代の哲学2020 マルクス・ガブリエル NY思索ドキュメント」
NHK Eテレの再放送の録画を観るという、遅きキャッチアップ。
"倫理"について、脳がパッとひらけるような解説。
こういう考え方、コミュニケーションのとりかただと、誰も孤独にならないし、させないんだよな。
パニックにならない、させないやりとり。大事にしたい。
---
NYタクシーで移動する、ドイツの若き哲学者マルクス・ガブリエルと撮影クルー。
EUとアメリカの深い文化的ギャップについて語っていると、トンネル走行中に、突然、ドライバーが言う。
「運転できない。皆さん歩いて帰ってください。不安発作を起こしました。」
---
NYタクシーで移動する、ドイツの若き哲学者マルクス・ガブリエルと撮影クルー。
EUとアメリカの深い文化的ギャップについて語っていると、トンネル走行中に、突然、ドライバーが言う。
「運転できない。皆さん歩いて帰ってください。不安発作を起こしました。」
降車して外に出るのは危険。
---ここからタクシー内でのやりとり。
ガブリエル:君ならできるよ。君ならできる。
---目的地のレストランでの考察
ガブリエル:運転してくれた彼にはさまざまなことが起きて
不安発作をおこしてしまった。
日本語を話す日本人が撮影したり、
ドイツ人が英語でアメリカについて話をしたり・・・
彼にはこの状況を消化することができなかった。
だから彼の脳みそは焼き切れてしまった。
「外人は騙す」が彼の最初の発言だった。
つまり彼は私たちを恐れていたんだ。
「私たちは同じ船に乗っているだけ、何も心配することはない」と
彼が気づいたときのことを思い出してほしい。
それによって彼はトンネルから脱出できた。
ある時点で彼を異質とみなさず、彼も異質であると感じなかった。
彼はただ一人の人間で、そこに深い違いはない。
そのことが非常に重要です。
それが倫理です。
倫理とは”異質”という錯覚を
「あなたが彼だったかもしれない」という事実に転換すること。
私は今の自分になったが、あなただったかもしれない。
「私はあなただったかもしれない」
これが重要です。
倫理の基本的なポイントです。
私は反対側にいることもできる。
ガブリエル:君ならできるよ。君ならできる。
お気の毒に。私が運転しようか?
ドライバー:そうではありません。
ガブリエル:この場そのものですか?
ドライバー:そうではありません。
ガブリエル:この場そのものですか?
ドライバー:はい。
私がわざとやったことではないことはわかるでしょう?
ガブリエル:わかっています、心配しないでください。
本当に謝る必要はありません。
単に不安発作を起こしただけ 心配しないで。
私たちはあなたを助けるために最善を尽くします。
心配しないでください。
気分を悪くしないで。
ドライバー:ありがとう。
---目的地のレストラン
ガブリエル:広くなったよ 気分はいい?
ドライバー:キツかったよ。
ガブリエル:想像しかできないけど 私もひどいめまいをしたんだ
ハドソン・ヤードに新しくできたオシャレな建物に上がったとき
高所恐怖症で正気ではいられなかった。半分までしか上がれなかった。
私がわざとやったことではないことはわかるでしょう?
ガブリエル:わかっています、心配しないでください。
本当に謝る必要はありません。
単に不安発作を起こしただけ 心配しないで。
私たちはあなたを助けるために最善を尽くします。
心配しないでください。
気分を悪くしないで。
ドライバー:ありがとう。
---目的地のレストラン
ガブリエル:広くなったよ 気分はいい?
ドライバー:キツかったよ。
ガブリエル:想像しかできないけど 私もひどいめまいをしたんだ
ハドソン・ヤードに新しくできたオシャレな建物に上がったとき
高所恐怖症で正気ではいられなかった。半分までしか上がれなかった。
最悪なのは降りるときも同じくらいキツいんだ。
自分で切り抜けなければならなかった。
あなたが感じたように、傍目で見てもわからないんだよ。
運んでくれてありがとう。
勇気があるね。
ガブリエル:目的地に着いたよ。
ドライバー:命の恩人だ
ガブリエル:克服できてうれしいよ。
ドライバー:君らがいないとあのトンネルにいたままだったよ。
ガブリエル:勇気があったね。
自分で切り抜けなければならなかった。
あなたが感じたように、傍目で見てもわからないんだよ。
運んでくれてありがとう。
勇気があるね。
ガブリエル:目的地に着いたよ。
ドライバー:命の恩人だ
ガブリエル:克服できてうれしいよ。
ドライバー:君らがいないとあのトンネルにいたままだったよ。
ガブリエル:勇気があったね。
---目的地のレストランでの考察
ガブリエル:運転してくれた彼にはさまざまなことが起きて
不安発作をおこしてしまった。
日本語を話す日本人が撮影したり、
ドイツ人が英語でアメリカについて話をしたり・・・
彼にはこの状況を消化することができなかった。
だから彼の脳みそは焼き切れてしまった。
「外人は騙す」が彼の最初の発言だった。
つまり彼は私たちを恐れていたんだ。
「私たちは同じ船に乗っているだけ、何も心配することはない」と
彼が気づいたときのことを思い出してほしい。
それによって彼はトンネルから脱出できた。
ある時点で彼を異質とみなさず、彼も異質であると感じなかった。
彼はただ一人の人間で、そこに深い違いはない。
そのことが非常に重要です。
それが倫理です。
倫理とは”異質”という錯覚を
「あなたが彼だったかもしれない」という事実に転換すること。
私は今の自分になったが、あなただったかもしれない。
「私はあなただったかもしれない」
これが重要です。
倫理の基本的なポイントです。
私は反対側にいることもできる。